1. まず落ち着くこと
パニックに陥ったり、悲鳴を上げたり騒いだりすると、心拍数が上がるため、 毒の回りが速くなってしまいやすい。
体力の衰えた老人や、身体の小さな子供でない限り、適切な治療を受ければまず死ぬことはないので安心すること。
また、老人や子供が咬まれた場合であっても、落ち着かせて適切な治療を受けさせると、生還する可能性は高いので、心配はいらない。
ウミヘビに咬まれた場合は、すぐに陸や船に上がり、溺死を防ぐ。
2. できるだけヘビを確認する
無毒ヘビと有毒ヘビでは治療法が異なるし、有毒ヘビの場合、治療の際に使用する抗血清は、毒蛇の種類によって異なる。
つまり、マムシ咬傷の場合にはマムシの抗血清、ヤマカガシ咬傷の場合にはヤマカガシの抗血清が必要である。このため、ヘビの種類がわかっていれば、それだけ早く最適な抗血清を用意できる。
もちろん、検査によって毒蛇の種類を判別するのは可能だが、それだと時間がかかってしまうので、治療が遅れ、後遺症が残ってしまうことがある。
よって、咬んだヘビを殺して捕まえられるならば、それを病院へ一緒に持ってきて確認してもらうのが望ましい。但し、毒蛇を殺そうとして咬まれたという事例も多いため、無理なら手を出さないこと。特徴を覚えるだけでよい。
3. 患部を清潔に保つ
毒によって血管や血液が大ダメージを受けるため、雑菌などに対する抵抗力が極端に弱まる。
4. 毒のまわりを遅くするために患部を心臓より低い位置に保つようにするのがよい
但し、後述するように、縛るのは厳禁である。
5. 病院に行く
誰かに付き添ってもらうのが望ましいが、自分一人で行かなければならない場合は、ゆっくり歩くこと。走ったり、早歩きだと、心拍数が上がってしまい、それだけ毒の回りが速くなる。