熱湯、火焔、蒸気などの熱による皮膚損傷。人間の皮膚は45度以上の温度で熱傷になります。45度の場合1時間、70度の場合1秒で組織の破壊がはじまる。
低温熱傷
低温熱源による熱傷。長時間の低温熱源の直接接触により受傷する。
接触部の温度が44度だと約6時間で受傷する。 また44〜51度までのあいだは接触する温度が高くなるにつれて受傷する時間が短縮される。低温熱源とは電気カーペット、ストーブ、カイロ、湯たんぽなどおもに暖房機器。
受傷者側の原因としては、熟睡していたり体の自由が利かなかったり、知覚まひ、泥酔、一酸化炭素中毒、糖尿病(メタボ)による循環不良、その他の状態にあると受傷しやすい。
また、電気カーペットに幼児を寝かせ毛布をかぶせると熱中症にかかりやすいなど、暖房器具によるけがは多い。 近年ではノートパソコンの使用にともない、ひざに乗せることで本体底面部からの放熱でひざが、またキーボードやパームレスト部からの放熱で手のひらが、低温熱傷にかかる人が増えてきている。
重症になりやすい低温熱傷
低温熱傷は極端に熱源の接触時間が長いため、発赤や水疱(すいほう)形成だけに見えても深部に深い損傷を負っていることが多い。痛みに気づかないため、さらに進行性に深くなりDBまで達することもある。
深くなる理由としては、皮膚の血流量より脂肪層の血流量が少なく、皮膚の血流で受傷した創が冷やされて軽症に見えても脂肪層では血流により冷却されないため傷は実際より深い、たとえ病院にかかってもすでに創は深かったのだ、という意見もある。