頭の部分にできる水虫は、頭部白癬(しらくも)といわれます。原因になるのは他の水虫同様、白癬菌と呼ばれる真菌(カビ)で、比較的低年齢の子供や老人などに多く見られる水虫の一種です。
子供の場合、女子より男子に多い傾向があります。
頭部には髪の毛がありますが、頭部の水虫は毛穴をすみかにします。症状としては、水虫が巣くってしまった毛穴の部分は赤く腫れ、脱毛を起こしてしまいます。症状が進むとリンパ腺の腫れや発熱を伴うことも少なくありません。
この水虫は子供が感染しやすい傾向があります。水虫に感染した頭部を触って体の他の部分を触ると、その部分へ水虫菌が感染してしまう可能性があります。
子供の場合には、頭以外の他の部分へ水虫がうつってしまわないように、手洗いを行うよう、特に親が注意してあげなくてはなりません。
頭部白癬(しらくも)の感染経路は、そのほとんどが、体が触れることによるとされていますが、その他には、衣類やタオル、寝具類を共有することからの感染も考えられます。集団感染を阻止するには、自分の身体や道場、部屋などをいつも清潔に保ちましょう。
1. 練習直後にシャワーや入浴をし、できるだけ早く頭や身体を石鹸で洗いましょう。他の白癬菌に比べても、頭部白癬(しらくも)菌の体内への侵入速度は速く、傷口からだと、通常の約2倍の速さで侵入します。
2. シャワー施設のない場合は、水道の蛇口を利用して頭を洗浄し、濡れたタオルで身体を清潔にして下さい。
3. 柔道着はよく洗濯しましょう。柔道着には菌が付着してしまいます。
4. 練習前後には道場をよく掃除しましょう。菌は抜け毛やアカのなかで半年間も生存します。電気掃除機の使用を勧めます。自分の部屋も清潔にしましょう。
5. 部員同士で帽子やシャツ、タオルなどの貸し借り(共用)は、やめましょう。
6. 部員内、家族内に症状のある人がいたら、早めに治療するように勧めましょう。
7. 練習前後に友人同士でボディチェックをし、皮疹のある者は休ませましょう。